虫歯と全身疾患・局所的疾病(病気)との関連
●歯は顎の骨の中に根があり、根の中には血管と神経が通っていて、
それによって全身の血管、神経とつながっています。
そのため、もし、むし歯を放置しておくと、
全身にも局所にもさまざまな悪影響がもたらされます。
1 全身的な病気を併発する
むし歯にかかると、その細菌が歯髄を通って全身に広がり、血管の中で細菌が異常に多くなってしまう菌血症という恐ろしい病気や、心臓にある心内膜が細菌感染を起こしてしまう心内膜炎という病気が引き起こされることがあります。
また、歯が痛かったり、歯がなかったりすると、よく噛めずに大きいままで食べ物を飲み込んでしまうことになり、胃や腸に負担がかかることになります。その 結果、胃潰瘍などの胃腸の病気が起こってきます。その他、微熱・リュウマチ性関節炎・胃炎・ネフローゼ・皮ふ疾患・神経疾患などを誘発することがありま す。
2 局所的な影響
●咀嚼(噛むこと)が十分にできない
歯が痛かったりすると、食べ物をよく噛むことはできません。また、歯を抜いたまま放置すると、その隙間をうめようとして、残った歯が動き、噛み合わせが崩 れて、不正咬合(噛み合わせが悪い)になってしまいます。その結果、よく噛めなくなります。そうすると、上記で説明したように、胃腸の調子も悪くなってし まい、栄養の吸収も十分にできなくなります。
●偏食や小食になりがちになる
特に子供は、むし歯があって食べ物がよく噛めないと、食べにくい物は「キライ」になり、食べないで、偏食することになります。また、「スキ」なものでも、 歯が痛いために少ししか食べなくなります。こうしたことは、発育期の子供の栄養摂取に大きな影響を与える結果になります。
●顎や顔面の発達への影響
発育期にある子供の場合には、むし歯があると噛み合わせがうまくいかず、また、痛くて噛めないために、健全な歯だけで噛もうとするようになります。そうすると、顎の発達が不均衝になって、歯並びが悪くなり、また顔面の発達に影響が及ぶこともあります。
●あとから生える永久歯に悪影響を与える
乳 歯にむし歯があると、永久歯との交代がうまくいかなくなり、あとから生えてくる永久歯の歯並びを乱し、いろいろなタイプの不正咬合の原因ともなります。ま た、むし歯に侵された乳歯の真下にある永久歯の芽は、ときにはいろいろな障害をこうむって異常な歯に成長することもあります。
3 精神的な影響
●劣等感をいだくようになる
特にむし歯があると、笑うときにあまり口を開けないようにする人がよく見られます。また、こうした人は口を大きく開けることを嫌がり、人前で話すことを嫌うようになることもあります。
●情緒不安定の状態になる
むし歯が存在すると、絶えずその部分を舌で触ったり、指で押さえたりすることが、いつしか習慣化して、集中力を失った精神不安定の状態になることもあります。
また、出っ歯や受け口などの不正咬合があるため、人前に出るのを嫌い、他人との交際を嫌がるような内向的な精神に陥ってしまうこともあります。
【歯の構造】【歯の組織構造】【咀嚼のしくみ】【摂食・嚥下・消化の構造】【摂食・嚥下のしくみ】【むし歯発症のメカニズム】【むし歯の進行】
【むし歯治療の流れ】【むし歯の予防を科学する】【歯の磨き方】
【フッ化物応用による予防】【シーラントによる予防】
【キシリトールによる作用】【唾液は歯を守る】【食べ方が問題】
【むし歯と全身的・局所的疾病(病気)との関連】

